金持ち父さん貧乏父さんの本を読んだ後にキャッシュフローゲームを体験したことで、ラットレースから抜け出し、ファーストトラック生活をすることに憧れた方は多いと思います。
それでは、そもそも『ラットレースから抜け出す(金持ち父さんになる)』ということはどういう状態なのでしょうか。

金持ち父さん貧乏父さんやキャッシュフローゲームのルールでは以下の条件です。

ラットレースから抜け出す条件

不労所得>毎月の生活費(キャッシュフローゲームの場合は総支出)

しかし、現実は少し違います。

仮に不労所得を増やせたとしても、しっかり考えてから金持ち父さんのような生活に移る必要があります。
そうしないと、再びラットレースに戻ってしまうどころか抜け出す前よりも状況が悪化してしまいます。

ラットレースから抜け出すために必要な不労所得

手段や取っているリスクにもよりますが、実際には最低限これらも考慮する必要があります。

現実的なラットレース脱出の条件

不労所得>毎月の生活費(税金や年金・健康保険料含む)+目標達成のための資金+再投資に回す資金

再投資に回す資金が作れないと、ラットレースから抜け出した後に収入を増やせなくなり、運用成績が下がったら生活できなくなります。
不動産の場合は空室が数室出たら生活できなくなるという状況はナンセンスですし、その状態では物件もそれ以上増やせません。
これが一年以内等でしたら良いのですが、5年後、10年後、となると再就職も難しくなります。

また、キャッシュフローゲーム会中にも説明していますが、ラットレースから抜け出したら支出は増えます。
空いた時間をどう使うかによって費用は上乗せされますし、何もしなくても自宅にいる時間が長くなるので光熱費は上がります。

これらは行動前の目標金額設定の際に、よくある間違いです。

キャッシュフローゲームの通り『不労所得>毎月の生活費』で考えると、ラットレースから抜け出しても切り詰めた生活をすることになり、不労所得も増やせません。

私はこれで結構苦労しました(あまりわかっていなかった+我慢できなかった)。

また、会社員とは異なり税金は天引きではなく確定申告(個人事業主)または決算(法人)のときに一括支払いです。
余裕が無い状況で生活していると、税金が払えなくなります。

皆さんにはラットレースから抜け出すタイミングを間違えないように、しっかり事前に計画をして頂きたいです。

ラットレースから抜け出すタイミングでもう少し粘る

不労所得が増えてくると、テンションが上がって早い時期にラットレースから抜け出すことを考えがちです。

ここで目先のことだけ考えず、焦らず現実的に考えてみることが重要です。

『不労所得>毎月の生活費』になってすぐ退職をするのは勿体ないし危険です。
なぜなら、このとき給料+不労所得でかなり裕福な生活になっているからです。

当然、投資に回せる資金もかなり増えており、不労所得を雪だるま式に増やす絶好のチャンスです。

私が『不労所得>毎月の生活費』になったとき、20代後半で既に40代の課長の収入を超えていました。

金持ち父さんに承認欲求は不要。階段を上っていくイメージで慎重に動こう

ラットレースから抜け出すと労働収入が無くなる分、かなり収入が減り、ボーナスも無くなります。

そして、サラリーマンの大きな利点である安定が無くなり、社会保険料の折半や退職金も無くなり、老後等の将来の対策がより重要になってきます。

『不労所得>毎月の生活費+投資に回す資金』が必要ですが、
我慢できるなら『不労所得>毎月の生活費+現在の労働収入+α』になってから辞めるのが望ましいです。

30歳程度で独身なら少なくとも手取りで50万円/月以上でしょうか(労働・不労どちらも所得は指数関数的に増えるイメージなので、20万円/月を超えてからは割と早いです)。

もちろん、取っているリスクや普段かかっている生活費によって変動します。
飲み会の機会が多い、毎年海外旅行に行っている、ゴルフやスノボに何度も行く、など「本来は頑張るタイミングで金銭的にも時間的にも浪費している人」はもっと必要です。

当然のことながら、必要なときに頑張れず遊んでばかりいる人はそもそもラットレースからは抜け出せないと思いますが。

最初は家賃も抑え目にして、契約更新時期までに収入を増やしてグレードアップすれば良いです。
私はラットレース脱出時は念の為家賃5.4万円(浅草)のかなり安い部屋にして、最初の更新時期に11万円程度(人形町)の家賃の部屋に引っ越し、次の更新時期に16.5万円(水天宮前)の部屋に引っ越しました。
その後は縁があって戸建でローン・家賃共にゼロです。
最初の期間のハングリー精神と、グレードアップできたときの達成感はもの凄いです。

ネットワークビジネスに多い「なんちゃって成功者」のように見栄を張って周りのモチベーションを煽る必要はありません。
金持ちそうに見せている人は承認欲求が強いだけの小金持ちです。
手堅く必要に応じてグレードアップしていくのがオススメです。

重要なのはラットレースから抜け出すことではない

ここで1つ注意することがあります。

それは、キャッシュフローゲームではラットレースから抜け出すことが前提となっていますが、現実では必ずしもラットレースから抜け出すことが最優先では無いということです。

優先するべきなのは『目的を達成する』『働いても働かなくても良い状態になる』『複数の収入の柱を手に入れる』ということです。

実際にラットレースから抜け出せる状態になっても働き続けている方もいらっしゃいます。
そうなると心に余裕ができるので、それが仕事にプラスに働いているようです。
今の仕事が好きな人にとってはこの形が理想ですね。

また、目的次第では+5~10万円/月あれば十分な人もいます。

要は『不労所得を増やす目的』次第です。

不労所得を得る目的は人それぞれ

  • 会社を辞めて自由な生活を手に入れたい
  • 独立・起業をしたい
  • 今よりも少し良い生活をしたい
  • 趣味を充実させたい
  • 不安を無くすために将来のために資産を増やしておきたい
  • 老後の年金対策をしたい

など不労所得を増やす目的は様々です。
目的はラットレースから抜け出すことではありません。

まずは『何故不労所得を増やすのか』。
これを明確にすることが重要です。

当キャッシュフローゲーム会参加者後に不労所得を得た方は、全員が目的を持って行動しています。
不労所得ではなく、いつでも稼ぎたいときに稼げる手段があれば良いということで短時間の労働で得られる副収入を得ている人もいます。

目標が明確な分、手段の選択も明確になっており、道筋通りに行動するのみです。

ラットレースから抜け出すことを考える前に、まずはご自身の目的を明確にしてみてはいかがでしょうか。

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