目次
目標達成手順、現在地と目的地の確認:キャッシュフローゲーム体験後にやること
初心者向けキャッシュフローゲーム会は2008年から継続開催していますが、毎回「何をやれば良いですか」「桜井さんは何から始めたんですか」と聞かれます。
そのときに必ず答えているのが「手段」ではなく「準備」です。質問してくる人は安易に手段を知りたくて聞いているのだと思いますが、それでは上手くいきません。
結果を出したいなら、手段ではなく考え方を変えることが必須です。正しい行動選択により結果を出すための準備で必要な考え方を書いたので、参考にして下さい。
考え方が身に付いた上で具体的に何をするかは以下に記載しています。
行動計画とキャッシュフローシミュレーション
収入を増やすための手段を知りたい方は多いですが、手段は人それぞれです。「計画無くして実行無し」ですのでまずは計画を立てましょう。
キャッシュフローゲームは優秀なのに貴方の結果が変わらない理由
ロバートキヨサキにより金持ち父さん貧乏父さんを始めとした金持ち父さんシリーズおよびキャッシュフローゲームが出版されたことで、多くの人が経済的自由(ファーストトラック、金持ち父さんの世界)に対して憧れを持ちました。
しかし、金持ち父さんシリーズがベストセラーであるにも関わらず、ラットレースを抜け出した人に出会うことは滅多にありません。
その理由は、キャッシュフローゲームから学ぶべきことを学んでいないからです。その証拠にキャッシュフローゲーム会参加者は抜け出すための手段ばかり探しています。
もちろん結果が出ないのは、教材ではなく人の問題です。原因は金持ち父さん貧乏父さんとキャッシュフローゲームではなく、優秀な教材から重要なことを吸収できない感受性の低さです。
とはいえ、イメージが良いとか、気軽に始められそうな手段ばかり探して結果が出ない人を多数生み出し、更にネットワークビジネスの勧誘の温床を作ったのは、キャッシュフローゲームおよび金持ち父さん貧乏父さん本の功罪だと思っています。
結局自分なりに中途半端に動いて結果が出ず「良い勉強になった」と綺麗に聞こえる言い訳をして何も変わらないなら、その人は最初から何も知らずに会社から与えられた仕事だけに没頭した方が良かったんじゃないかと思っています。
その反面、上手に結果を出してラットレースから抜け出しリアル金持ち父さんの生活ができている人もいます。
その違いは何なのかをこれからお話していきます。
ロバートキヨサキが推奨している手順
キャッシュフローゲームで最初に何をやったのか、一度復習してみましょう。やったことが無い方は一度体験してみて下さい。
キャッシュフローゲームの手順
- チーズを置く(目標を決める)
- 財務諸表を書く(現在の状況を確認する)
- 行動する
つまり、ロバートキヨサキは行動する前に「目標を決める」「現在の状況を確認する」という2つのステップをこなすことをレクチャーしています。
言い方を変えると、キャッシュフローゲーム終了後に「どうやってラットレースを抜け出したんですか?」「桜井さんは最初に何から始めたんですか?」という質問ばかりすること自体が、キャッシュフローゲームから必要なことを学べていないことを宣言しているようなものです。
後述していますが、結果を出したいなら結果を出している人にアドバイスを受け、素直に実行するのが近道です。したがって、ロバートキヨサキがこの手順から始めているなら、ラットレースから抜け出したい人もロバートキヨサキが推奨している手順をやることが近道です。
質問するなら、行動前の2つのステップに関することが中心になるはずです。
必要な行動ではなく興味があること(手段)のことばかり考え、結局行動も結果も変わらずラットレースのままなら、無駄な労力を費やしただけです。
キャッシュフローゲームでチーズを置く重要性
キャッシュフローゲームでは最初にチーズを置きますが、キャッシュフローゲームではココが一番重要です。
なぜなら、チーズを置いてキャッシュフローゲームに取り組むことで、目的意識を持って行動することを学べるからです。
何事も最初が肝心です。
多くの参加者がキャッシュフローゲームを体験しましたが、ほぼ全員がキャッシュフローゲーム終了後にこの作業を無視します。その時点で金持ち父さんの行動から外れています。
キャッシュフローゲームをやるときでさえ、適当に自分から近い場所にチーズを置く人もいます。
一つ一つの行動には意味がありますので、学び取る感受性を持たないと人並み以上の結果は出ません。
目標達成のために意識すること
キャッシュフローゲームに限らずあなたに何か目標がある場合、それを達成するためには下記を意識する必要があります。
目標達成=現在の状態+「行動量×質」の上乗せ
「行動量」については自分の意思で増やすことができます。しかし、「質」についてはどうでしょうか。
行動する意欲があっても、「質」を上げないままだと以下のようになります。
結果が出ない典型例
- 現状を変えるために、とりあえず今の自分でもできそうなことを始めてみる。
- 結果が出ない。または、何から始めれば良いかわからない。
- 思うようにいかず、次第にモチベーションが下がってくる。
- 結局今までどおり。
- こんなはずじゃなかった、または逆に資産が減った。でも今さら別の道には動けない。
不動産投資で失敗する人は正にこんな感じですね。
不動産投資に置き換える
- キャッシュフローゲームをやって、不動産が良さそうな気がする
- とりあえずネットで探して不動産セミナーに出てみよう
- わかりやすくて会社の人も親切だったから信用できそう。この会社から買おう
- キャッシュフローが全然出ない。そのうち空室が出たり家賃が下がってマイナスになる。
- 売却しようと思ってもローンが残るから売れない(ボッタクられていたことにようやく気付く)
- こんなはずじゃなかった。でもやり直しができない。
実際にインターネットで不動産セミナーを探して購入するという安易な選択をした場合、このようになる方が続出します。
結果を出している人は、行動量と同時に質も上げているため、勝つべくして勝っています。
初心者向けキャッシュフローゲーム会では、キャッシュフローゲームのみでなく、行動の「質」を上げることに加え、モチベーションを維持するための「目標設定」について学べるようにしています。
ここからは、チーズを置く(目標設定)こと、その後の行動にフォーカスを充て、結果を出すための下準備(心構え、モチベーション維持)について記載しています。
非常に重要なことですので、結果が出るための行動を身に付けたい方は目を通して下さい。
目標を達成する手順
理想のライフスタイルを送れている人は、必ずと言っていいほど下記の手順を踏んでいます。それはラットレースから抜け出す等結果を出している人と話をしたり、本を読むと明らかです。
結果を出す人の行動手順
- 価値観の確認(自分はどういう人間か?何が好きか?何をしたいか?)
- 価値観に基づいた目標・夢の決定
- 現状の確認
- 長期目標の決定
- 中期・短期目標の決定
- 日課への落とし込み
そして、この手順は価値観の確認を除き、キャッシュフローゲームでも同じです。
キャッシュフローゲームの行動手順
- チーズを置く(目標設定)
- 現状の確認(財務諸表を書く)
- 長期目標の決定(チーズ達成のために必要なことの把握)
- 中期・短期目標の決定(ラットレースから抜け出す必要性の認識と条件把握)
- 日課への落とし込み(ラットレースのスタート)
これを単にキャッシュフローゲームのルールとして捉え、現実に活かさない人は行動も考え方も変わらず、結果としてラットレースを抜け出すどころか足踏みしています。
次に「なぜこの手順が必要なのか」ついて説明します。
目的地(キャッシュフローゲームのチーズ)の設定
あなたが初心者向けキャッシュフローゲーム会のサイトにたどり着いたのは、以下のような理由から行動する必要性を感じているからだと思います。
この会に辿り着いた理由
- キャッシュフローゲームを体験したい
- 「金持ち父さん貧乏父さんの本」を読んだけど、どう行動したら良いかわからない
- 脱サラし、起業・開業したいが手段がない
- 現状に不満がある(時間・お金・仕事・ストレス・etc…)
- 老後や定年まで勤められるか等、将来に不安がある
- ワンランク上の生活がしたい
- とにかく今の会社を辞めたい
- お金に関する理解を深め、将来に活かしたい
- 自分を変えたい
- 世界中を旅行したい、高級車に乗りたいなど、サラリーマンでは時間・お金共に叶えられない夢がある
その場合、あなたの目的地は上記を満たすことになるはずです。
キャッシュフローゲームに置き換えると、上記を具体的にしたものがチーズです。
目的地(チーズ)と現在地(財務諸表)を明確にする
では、例えば行ったことがない場所を旅行する場合、あなたはまず何をしますか?
とりあえず地図を見るのではないでしょうか。
地図を見るときに最初にやることは、下記の2つのはずです。
- 「自分は今どこを目指しているか?」というゴールの確認
- 「自分は今どこにいるか?」という現在地の確認
時間的自由がある場合を除き、ゴールを一切設定せず、現在地も確認しない旅行なんてしないですよね。時間が限られているのにそんなことをしたら、ほとんど行きたいところに行けず、消化不良のまま帰ることになるはずです。
これは旅行だけに限らず、ラットレースから抜け出すための行動も同じです。
キャッシュフローゲームでも必ずチーズを置いてゴール設定をすること、および財務諸表を書いて現在地の確認をしています。※現実で動くときはもっと綿密に考えます。
現実でキャッシュフローゲームの手順を無視してチーズを置いていない人を見ると、海に浮かぶクラゲのようにどこに着くのかもわからないのに惰性でダラダラ彷徨っている人が多いです。
目標達成する人とすぐ諦める・飽きる人の違い
目的地と現在地をしっかり決めた上で旅行をしていたとします。
しかし動き始めてみたら、憧れだった場所がジャングルを通り抜けないと行けない場所だったことに気付いたとします(例が極端ですみません)。
その場合、ほとんどの人にとってジャングルは未知の世界だし、それに対してどんな準備が必要で、どんな障害があるか見当がつかないはずです。
ここで意思が弱いと以下のような結果になります。
意志が弱い人の末路
- 「自分にはできない」と決めつけ、失敗を恐れて何もしない。
- 準備やそのための調査が面倒になり、都合の良い言い訳を探して何もしない。
- とりあえず動き始めたとしても、準備不足で失敗する。
- ちょっとした失敗ですぐに諦める
長続きしない人、結果が出ない人は、このようにメンタルが弱いまたは準備不足な傾向が強いです。
なぜすぐに諦めるのか?
これは、目標設定を曖昧に終わらせているからだと考えられます。
達成したときのことを想像するとドーパミンが溢れ出るくらいワクワクする目標を立てれば、準備自体も楽しくなるし、行動するときのモチベーションにもなります。
何より達成したときに得られるものは桁違いです。
それくらい気持ちを高めることができたら、簡単に辞めることなんて無くなるはずです。
逆に、曖昧なまま動き始めると、少し壁にぶつかっただけで諦めたくなったり、時間だけはダラダラ割いているけど準備不足で効率が悪すぎて全く結果に結びず、更にモチベーションが下がるという悪循環に陥ります。
行動する理由(将来ビジョン)を明確化する
なぜ金持ち父さん貧乏父さんを読み、普段の仕事以外に収入の柱を作る必要性を感じたのか?
収入を作ることが目的になり、ここを軽視する人が圧倒的に多いです。
キャッシュフローゲームで言うと、チーズを置かずに始めるようなものです。チーズを置かない=そもそも達成する目標すら無い、ということです。
ゴールが無いマラソンを走り始めて、何年も高いモチベーションで走り続けられますか?
私だったら絶対にサボったりダラダラ動き、すぐ辞める自信があります。
また、ラットレースを抜け出すことがゴールになっている人も多いです。ラットレースから抜け出すのはあくまでも中間目標です。
もちろんラットレースから抜け出した後にやりたいことがあるなら抜け出すことを目指します。
しかし、抜け出さなくても達成できる目標ならラットレースのままの方が安定した生活が送れてメリットが大きいです。
行動するための前段階として、
- なぜラットレースを抜け出したいのか
- ラットレースを抜け出したら何をしたいのか
- そもそもラットレースから抜け出す必要があるのか
聞かれて明確に答えられないなら準備不足です。
できるだけ将来ビジョンを明確化する必要があります。
ただし、今までの自分の人生経験からだけでは、考えられるビジョンは限られていますし、無理に絞り出しても長続きしません。
逆に、1人で考えるよりも誰かと話をしたり、様々な経験を積むことで見えてくることもあります。
キャッシュフローゲーム会をそのための話をする場として活用することも重要です。
目的地が決まったら
目的地が決まったら次はアプローチ方法の検討です。
目的地にたどり着ける方法を考える
旅行の目的地を決めたら、駅に行けば空港への行き方はわかります。空港に着いてチケットを受け取れば、どこに集まれば良いかが書かれてあり、そこへ行くための案内板もあります。
旅行中も道に迷ったらガイドや地図を見れば目的地にたどり着けます。
その理由は、旅行に関しては正しい情報が圧倒的多数だからです。
それに対してお金に関しては、インターネットの情報やビジネス本が世の中に溢れています。株の指南本、不動産・経営マニュアル etc...
キャッシュフローゲームはわかりやすいですが、現実は案内板がたくさんあり、各々書かれていることも異なるため、どれが正しいのかわかりにくいです。本やホームページを読んでうまく行く人は1割以下だと言われています。
なぜなら間違った案内板が多く、目的と手段を一致させるのが困難なためです。目的地すら明確に設定せず行動を始める人が圧倒的に多いのでなおさらです。
その結果、質の低い商品を扱う営業マンや相場のプロにとってのカモになる人が続出します。
旅行先の飲食店で仲良くなった人に睡眠薬を盛られてお金を失う人と同じです。
旅行先では騙そうとする人は少数派かもしれませんが、金融の世界では営業トークや企業PR目的の本という形等で多数派層として存在しています。
本やインターネットの情報を信じ過ぎない
本やインターネットは多くの必要な情報が得られる反面、誤った情報や成功した人のいらなくなった鮮度の悪い知識が書かれていることもあります。
ラットレースを抜け出すために:インターネットから得られる儲け話は危険
キャッシュフローゲームを体験後、ラットレースから抜け出したいと思う人は多いです。土台作りを怠る人は手段にばかり目が向き、質の低い情報を掴んで失敗します。失敗パターンで非常に多いのはインターネットでみつけた情報に安易に手を出すことです。
また、自社PRのために出版されるケースも多いです。
例えば都心・築浅の区分所有を扱っている不動産の場合は、都心・築浅の区分所有が一番良い理由を並べる等、自社で売りたい商品を売りやすくするための内容になっています。
日本人はメディアに弱いので、本を出している=凄い人と思いがちですが、出版すること自体はそんなに難しくないです。実際に、不動産会社の社長さんはすぐに本を出したがります。
仮に正しい情報だとしても、情報はみんなが知ってしまった時点で価値が無くなったり、競合が増えて難易度が大幅に上がることも多いです。
不動産のノウハウ本を書いている人自身が不動産で金持ち父さんのような生活を送れているのかさえ怪しいです。以前知り合った人は不動産投資で○年で○千万円の家賃収入と書いていますが、実際はローンの返済を含まずキャッシュフローはカツカツだと言っていました。
キャッシュフローゲームを作ったロバート・キヨサキでさえ不動産でラットレースを抜け出したという証拠は無いです。本の印税やキャッシュフローゲームを売ることでお金持ちになったという説もあります。
特に、インターネットで得られる情報は誰でも容易に得られる分その傾向が強いです。
情報を提供する側が儲かる仕組みになっており、インターネットで儲け話を調べるような情報弱者が搾取される世界です。主観・偏見や間違った情報も多く、それが常識として広まっていることさえあります。
また、前向きに行動している人は、掲示板に書くなどの無駄な行動はしません。
それなのに営業トークに引っかかり、とりあえず目の前にある手段に飛び乗っている人をよく見かけます。そうなってしまうと、結果が出なかったり、選んだのは自分なのに手段のせいにする人までいます。
ではどうすれば良いか?答えは簡単です。
目標達成するための近道とは
現在進行形で結果を出している人に会って相談し、マネをするのが一番の近道です。
生きた情報ほど頼りになるものはありません。
先ほどのジャングルの話で例えると、「経験豊富でジャングルの安全且つ早く抜けられる道を知っているカリスマガイドさんを付ける」ということです。
誰もが知っていて容易且つリスクも少ないならノープランで問題ないです。
しかし、未知の領域に行くために自分なりの計画を練ることほど危険なことはありません。
最短で結果を出したいならパレートの法則を意識する
パレートの法則とは、全体の数値の80%は、全体を構成するうちの一部の要素から生み出されているという説です。
パレート
- 得られた結果の80%は、費やした時間のうちの20%の行動によって生み出している。
- 世界の総資産の80%を全人口の20%の人が所有している。
- 会社の売上げの80%は20%の優秀な従業員が生み出している。
皆さん横の繋がりを作りたがりますが、20%の人がどんな行動を取っているのかについて、80%の側にいる人達で長々と議論すること自体が非効率です。
「会議が長い会社は業績が上がらない」というのは正にこの法則に当てはまっています。
だから最短で結果を出したいのならば、
最短で結果を出すには
- 自分の目指す結果を既に出している人を「探す」
- その人に「相談する」
- その方法を「そのままマネをする」
- マネをして、マネをして、マネをして、、、、身に付いたら「アレンジして自分のベストなやり方に昇華させる」
というのが最も理に叶った方法だと言えます。
お金のことに限らず、スポーツや芸術などその道で成功している人は多かれ少なかれ自分のコーチのような存在がいます。それは、「金持ち父さん貧乏父さんの本」や「ユダヤ人大富豪の教え」を読めば明らかです。
ロバートキヨサキも本の中で金持ち父さんに相談して考え方を身に付けたのに、貴方が相談相手を探さず全て独学でやろうとしている時点で成功確率は大きく下がります。
結果を出している人に出会う方法
これを考える事自体がナンセンスです。
まずは目標設定をやりましょう。
もし運良く出会えても、ビジョンが無い時点で相手にされません。何事も土台作りが重要です。
ビジョンができれば、達成するために何をすれば良いか、なんとなくではなく「本気で」考えます。本気で考えてもわからなければ、今まで声を掛けにくかった人にも相談もできるようになります。
本気で考えたならば、相談した時に相手にもそれが伝わり、アドバイスを貰える可能性が生まれます。
ビジョンを作るだけでなく、口に出している人は紹介もされるようになり、必ず出会えます。
※ネットワークビジネスの勧誘のケースもあるので、頼んでいないのに会わせたがる人にはご注意下さい。
キャッシュフローゲームの参加者でも「自分なりに目標を考えて株を手段に選びました」とか言っている人がいます。
しかし、その手段に至ったプロセスを聞いても答えられないか、「株なら勉強すればできるようになりそう」等目的を無視した答えになっているケースが殆どです。
そしてその人は自分なりに動いていて、情報は本とインターネットになっています。
目的地に行ける手段を選択する
よく自分の好き嫌いや苦手なことを避けた上で手段を選ぼうとする人がいます。
よく調べもしないで「なんとなく自分にもやれそう」という理由で株や不動産を手段に選ぶ人や、逆に「借金が嫌だから」という理由で不動産を選択肢から外す人に多いです。
※もちろん明確な根拠に基づき株や不動産を選べている人もいます。
もちろん合うか合わないかも大事ですし、好奇心を持てないことを続けても成果は出ません。
しかし、手段選択において好き嫌いの優先順位が上位に来るような遊びの延長線上として捉えている人は、副業や趣味程度の気持ちで始めた方が良いです。
判断基準は「目的地に行けるかどうか」です。
新幹線が好きだからといって、海外に新幹線で行こうとしている人と同じです。手段を間違えた時点で求める結果には一生繋がりません。
具体的に目標と数字を明確にした計画を立て、達成できる手段を選択します。
行動計画とキャッシュフローシミュレーション
収入を増やすための手段を知りたい方は多いですが、手段は人それぞれです。「計画無くして実行無し」ですのでまずは計画を立てましょう。
ラットレースから抜け出して金持ち父さんになることを目指すというのは、今まで働いて給料をもらっていたのに働かずして収入を得ようとしているのですから、簡単ではありません。
自分が望むライフスタイルを手に入れられるのは、結果を出すことを優先順位の最上位に置き、がむしゃらに動いて結果を出せた人、または一部存在する天才や運が特別良い人だけの特権です。
結果を出すことが優先順位の最上位に来れば、手段自体に興味が無くてもその手段で最高の結果を出すことに興味が強くなり、楽しく続けられます。
例えばLED照明を扱っている会社の社長はLED照明が好きだから扱っているわけではないですし、紙おむつの会社の社長は紙おむつが好きで毎日履いているわけではありません。
現在地の確認 – 自分と社会情勢・経済状況
ここまで目的地について考えてみました。
それでは最後に現在地の確認をしてみましょう。
現地の確認には「自分の現状」と「社会情勢・経済状況の現状」の2つがあります。
現在の自分の状況を確認する
目標だけ考えても、自分の状況を把握しておらず、身の丈に合っていない内容になっている人がいます。
まずは現在の問題点を洗い出し、お金に関する生活習慣の改善することから始める必要があります。
貯金が無い or 少ない人は年収が低いのではなく収入に見合わない支出があることが原因という場合が殆どです。
その場合はラットレースを抜け出すことを考える以前に収支管理の徹底、年収アップを考えることが必要になり、資金作りだけでも一年以上は必要になります。
多大なリスクを負えば達成できるかもしれませんが、人生を懸けて狙うことになり、現実的ではありません。
まずは「余程のリスクを負わない限り不可能」という状況から脱却する必要があります。「急がば回れ」です。
気が遠くなる話かもしれませんが、今までの積み重ねにより今があります。現状を認められない人は考え方が変わらないため、将来も変わりません。
目標と共に現状もしっかりと把握し、戦略を立てていく必要があります。
現状について書き出す
現在のご自身の状況を把握するために書き出す
- 現在の年収(源泉徴収前、源泉徴収後)
- 現在の年間支出(+月間支出)
- 現在の年間収支(+月間収支)
- 現在の貯金、資産、負債の状況
- 現在の貯金のうち、投資に回せる資金
これで金銭面は大体把握できます。
次に、以下を挙げていきます。
- 満足していること
- やりたいけど出来ていないこと、我慢していること
- やってあげたいけど出来ていないこと
- 不満・不安に思っていること
そして、満足していること以外に金額を入れていきます。
ここから先は作業の話になってきます。
長くなるため別ページにまとめていますので、本気で行動したい方は以下のページを読んで土台作りをして下さい。
行動計画とキャッシュフローシミュレーション収入を増やすための手段を知りたい方は多いですが、手段は人それぞれです。「計画無くして実行無し」ですのでまずは計画を立てましょう。
ちなみに当キャッシュフローゲーム会参加者で土台作りをしっかりやる人は大体2割。ここでもパレートの法則は当てはまっています。
現在の社会情勢、経済状況を把握する
投資やビジネスをするなら社会情勢や経済状況の変化を先読みできた方が圧倒的に有利です。
そのためにはまず現在の社会情勢、経済状況を知ることが重要になってきます。
まだ何もわからない初心者の方は以下から始めるのがお勧めです。
日経新聞を読む
「投資で生活をしたいけど新聞は読んでいない」というのは矛盾しています。
当たり前のことをまずはやりましょう。
読むなら日経新聞一択です。他の日本の新聞はテレビと同じで大衆に読まれることを意識したエンターテイメント重視なのでレベルが低いです。
読む場合は偶数面(2面、4面、8面等)より重要なことが書かれている奇数面(3面、5面、7面)を重視しましょう。
モーニングサテライトを視聴する
平日毎朝5時45分からテレビ東京でやっている番組です。
毎日の経済状況だけでなく、証券会社や銀行等の金融業界の方のコメントを聞けます。毎日視聴してわからないことを調べるだけことを3ヶ月続けるだけでも大きく変わります。
朝起きられない方はビジネスオンデマンドに登録すると好きな時間に視聴できます。
現在の社会情勢、経済状況から将来を予測する
※2016年9月18日更新。現在の状況とは異なっている場合があります。
数年前と比べ、社会情勢は大きく変化しています。
昔から銀行は決して潰れることはないと言われていました。それが今はみなさんも御存知の通り、合併を繰り返してメガバンクが誕生しています。そして、メガバンク誕生の裏には当然たくさんの首が切られました。
予測できていた人はどれだけいるでしょうか?
また、団塊世代の高齢化・少子化に加えデフレにより平成9年から平成21年までに平均年齢が1.8歳上がったにもかかわらず、平均年収は61.4万円もダウンしています(平成27年9月、国税庁「民間給与実態統計調査」による)。
その後下げ止まったものの、リーマンショック後からの金融緩和による物価の上昇により、実質賃金は上がらず。典型的なスタグフレーションが起きていることに加え、社会保険料の引き上げ、相続税の基礎控除の減額、消費税等の増税の話も絶えず付き纏っています。
ただし、ボーナスカットや基本給が増えなくても、みんながそうだったらストライキは起こりませんし、政策や経済対策も高齢者層が有利なままです。横や下を見て安心する人が多いですし、若年層の投票率が低いため目先の選挙が優先な政治家達が投票率が高い層に目を向けるからです。
徐々に能力主義に移行しているとはいえ、まだまだ学歴・勤続年数に左右される時代は続きます。それに加えて日本は転職に対してまだネガティブな国です。給料に満足できないからといって同業他社や異業種に転職したら、給料が下がることも多いです。
このままではダメだと思って一念発起し脱サラ・開業したとしても、起業して5年後に残るのはわずか13%、10年後は7%と言われています。
70年周期理論について
神田昌典氏によると、日本には『70年周期理論』というものがあり、70年±10年おきに社会情勢の大きな変化があるそうです。次の変化は2015年±10年です。
ここ数年でも多くの出来事がありました。
- リーマンショック
- 2009年3月決算を乗り越えられない企業が続出
- 世界中で金融緩和がスタート
- 派遣切りが相次ぐ(派遣村の開設)
- 平均給与所得の大幅な減少
- 貯蓄ゼロ世帯が30.4%となり、10年間で10%近く増加(2014年、金融広報中央委員会による)
- 軽自動車販売数過去最高
- フリーター・ニートの増加
- ネットカフェ難民誕生
流通にも変化が見られます。
欲しいものがある場合、お店に行くよりまずネットで調べるようになりました。しかも、ネットの方が安く買えることも多いです。
電化製品が欲しい場合、量販店で下見をして、帰ってネットで注文したほうが安く済むし、運ぶ必要もありません。流通が明らかにインターネットへ移動し、せどりをビジネスとして始める人も増えました。
このように予兆は既に現れています。
過去の70年周期理論の変化
その70年前(1945年)は、終戦の年です。
日本は第二次世界大戦で敗北し、民主主義の国に変わりました。その後日本の経済は戦前の水準に復興するだけでなく高度経済成長期を迎えました。
さらにその70年前(1875年)は、江戸幕府崩壊と明治維新の頃です。士農工商の支配階級が終わり、西洋に追いつこうとして近代国家の建設に着手しました。
また、通貨単位も「両」から「円」に変わりました。
日本最後の内戦である「西南戦争」が起きたのもこの時期です。
起こり得る70年周期理論の経済変化予測
それでは次の周期(2015年±10年)にはどんな変化があるのでしょうか?
セミナー:金持ち父さんになるためのマーケットの先読みと経済解説で一年半にわたり解説と先読みの方法をお話しましたが、出られなかった方向けに簡単に記載しておきます。
今後を予測する場合は、以下の4点を考えます。
- 経済においてプラスになる出来事
- 今後起こり得るリスクとリスクが現実化したときに生じる変化
- 最悪なケース
- 上記3点の予測が外れた場合の行動
経済においてプラスになる出来事の予測
これは2016年9月現在、殆どありません。
プラス材料よりも金融危機を考えた方が良いです。
楽観的な方、よくわかっていない方は「このまま問題無いだろう」「何かあっても国が対策を打って持ち直すだろう」「自分の生活が脅かされるような出来事なんて想像できない」と言います。
あえて挙げるとしたら以下でしょうか。
- 11月米大統領選でヒラリー・クリントン氏が勝利する
- ※ドナルド・トランプ氏が勝利すると反ウォール街のため金融市場においてマイナス=金融対策頼みの日本は大打撃、極端な政策による世界的混乱を招くリスクがある。
- どちらかというとプラス材料というより最悪なリスクの回避
- 日本の金融政策が奇跡的に上手くいく
- 日銀のマイナス金利政策や国債買い入れ等の金融緩和が奇跡的に成果を挙げる。
- 既に日銀は限界が近いので現実的では無いです。
- 短期的に考えるとプラスでは無いにしても限界に達するまでは一時的な歯止めにはなります。
とにかく何も無いです。
以前はアベノミクスの始まりと共に現在抱えている問題(歳出の削減や保有資産の高齢者世代への偏り等)にアプローチし、長期的な目線での解決が期待されることで海外からの資金流入にも繋がりましたが、2015年あたりから政策が選挙寄りにシフトしてしまいました。
ショートポジションを保有(下がれば儲かるトレード)して利益を出すことを考えるなら好条件です。
今後起こり得るリスク
好材料が無い状況とは反対に、多くのリスクを抱えているのが現状です。
今後はアベノミクスに乗っかって資産を増やして勘違いした方々が叩き落される局面だと思っています。
今後起こりうるリスク
- 安倍政権の景気対策と日銀の金融政策の限界
- 縮小し続ける国内消費市場と円高による企業業績の変化
- 中国の景気縮小傾向と人民元切り下げの行方
- イギリスのEU離脱問題
- 欧州銀行破綻リスク。特にドイツ銀行とイタリア
- 移民問題によるドイツ・メルケル首相の危機
- 米大統領選
- 米国利上げ先送りとインフレ懸念の台頭
- 北朝鮮発、東アジア地政学リスクの増大
この中で最悪なケースを考えるわけですが、どれも経済状況・金融市場において暴落を招くレベルのものです。暴落を招くというのは投資家にとってマイナスということではなく、年金の運用失敗や景気低迷等、多くの方にとって逆風となります。
起こってから考えるのではなく、現状の材料から上記のような事象と時期の予測を立てておきましょう。
また、毎年1月に発表される「ユーラシア・グループの10大リスク」「バイロン・ウィーン氏のびっくり10大予測」は一年間の予測において世界的に注目されているものです。
特にユーラシア・グループの10大リスクはよく当たるので過去のものも読んでみて下さい。
バイロン・ウィーン氏のびっくり10大予測はタイトル通り、あまり意識されていないことだがその分当たると影響が大きいというものです。
現在地と目的地を考え、最善の行動をする
変化に対応し、生き残るには何をするべきなのか?
最近の若い世代は老後の年金不安を抱えているけど何をするのが最善かわからない人が殆どです。
キャッシュフローゲーム会の参加者も2008年開始当初は夢や目標があるという人が殆どでしたが、2016年現在は将来への不安が原動力になっている人がかなり増えました。
更に10年、20年を過ぎると時代の流れに乗れないまま中年代になった人の首が切られ始めたり、減給され続け、老後の蓄えに回せなくなることも考えられます。そのときに年金制度が更に悪くなっていたり、今も上昇を続けている国民の医療費負担額がアメリカに倣って100%になっていたら?
「今のままでなんとかなる」なんて到底思えません。
変化を恐れて何もしない人が多いですが、「何もしないことのリスク」が大きい状況です。
変化が起こる前か後か、動くタイミングは人それぞれですが、最低限そのための準備はしておくべきではないでしょうか。